ソマリ〜ず ブラザーず

ソマリの仲良し兄弟のブログです。

人種の壁

 日本に住んでいると、当然ながら

自分が日本人である限り、

人種差別をされることはない。

普段は全く念頭になく、生活している。


 かなり昔の話になるが、大学の

卒業時にヨーロッパを

一人旅したことがある。


  その時に初めて、イギリスで

人種差別を受けた。

「ジャップ」と呼ばれた時には、

まだ差別されていることにすら

気がつかなかった。

その後にやっと理解し、自分の鈍感さに

呆れ、また日本という単一民族国家に

住んでいることに幸せを感じた。


  知らない方もおられるかもしれないが、

ワールドシリーズで第3戦に先発した

ダルビッシュ投手が、アストロズ

選手から人種差別を受けた。

幼稚で悪戯なジェスチャーであったかも

しれないが、何も考えていない些細な

言動が多くのアジア系の人達を

悲しませたのは事実である。


  私もその一人で、ダルビッシュ

四点取られて降板したことより、

この事を知って悲しい気持ちになった。

 

   この差別行為にいち早く気付いて

しまったダルビッシュは、どんな気持ち

だったのだろう。

アストロズは素晴らしい打撃力がある

チームだから、対戦を楽しみにしていた

ダルビッシュ、ライバル相手に

リスペクトしていたのだろう。


 差別は、そんなダルビッシュ

気持ちを踏み躙る行為だ。


 些細な言動かもしれないが、

決して見過ごしてはいけない。


 間違えた行為を真似る人が

必ず出てくるからだ。

 また見過ごすことで、彼はまた

違う誰かに同じ差別を繰り返す

ことになるだろう。


 単なるジョークという見方を

する人もいるかもしれないが、

良識あるジョークかどうかは

判断する必要があるのではないだろうか。


 ダルビッシュは日本を代表するトップ

アスリートである。

これからも応援し続けるし、彼らを

侮辱する行為に対しては、憤慨したい。

又人種差別は自分に向けられているのと

同じである。


 自分がされて悲しむ行為を他人にしない

というシンプルな想像力は、持ち続けたい。